どのような水準に達しているのか

今日,教育基本法改定案が衆議院を通過した。
藤原紀香陣内智則との交際が取り沙汰され,松坂大輔レッドソックス移籍が劇的な額で実現し,和歌山県知事が談合に関与した疑いで逮捕されるなど,なんだかよく分からない,フワフワした社会状況の中,歴史的出来事が,さほど注目を集めるでもなく,まるで世界の片隅で誰に看取られることもなく,誰からもその存在すら感知されぬまま亡くなっていく人の如く,通過してしまった。


歴史の只中にいて,この社会が,いったいいかなる状況にあるのか,どのような歴史的位置におり,どのような危険水域に達しているのか,最近,まったく分からなくなってしまった。


憲法の改定など,遠い未来の話だと,恥ずかしながらかなり楽観的に考えていたが,あーそうか,今はそういう水準に達しているのかと,認識を新たにした次第だ。


街中を見ていると,街中はいったて平常だ。
なんら変化がない。いつもと変わらない日常だった。しかし,今日の国会周辺はおびただしい数の警官と,ことの重大性にはおよそ見合わない数の市民とでごった返していたに違いない。
これは現実社会なのか。これが戦前という意味なのかもしれないと思うのは杞憂だろうか。